アリスの穴の中で
著者:上野瞭
出版社:新潮社
334頁
読了日:2002年06月18日
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内容: | 通勤ラッシュの電車で嘔吐感に襲われた男は後日それがツワリと診断されうろたえる。彼は妊娠していたのだ。その頃、男の叔母にあたる寝たきりの老婆が白濁した目で自分の一生を夢見ていた。 お腹の子はいったい誰の子なのか!? 出産はできるのか!? 頑張れ老婆! 負けるな妊夫!! |
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感想: | 10年くらい前に買って積読状態だったのを何を思ったか読んでみた。 登場人物がことごとく印象的で「人生に脇役なんていない」って感じの書きこみ様でした。でもこの物語の主人公でない人がその後どうなったのかは分からないのがモドカシイ感じです。駅の便所にいた変態はどうなったの。看護婦さんは。主人公の子供たちはその後どんな人生を歩むのか。とても気になる感じでした。 本筋には関係ないけれどラジオのDJが昔の思い出話としてオヤジ狩りをしたら自分の父親だったと言うような話しをしていたけれど、映画「砂の上のロビンソン」でホームレスを襲ったら家出した父親だったってシーンが有った。上野瞭ってそ言うのに特別な思い入れがあるのかな。原作にも有ったのかどうかは読んでないけれど。 |