海の時間 | 読書の時間

続ぼくを探しに
ビッグ・オーとの出会い

著者:シェル・シルヴァスタイン
訳者:倉橋由美子
出版社:講談社
読了日:2003年2月28日



物語:  自ら動こうとしないカケラは自分を上手く嵌め込んで何処かへ連れて行ってくれる相手をテグスネ引いて待ち構えていた。
 しかしやって来るのはろくでもないヤツばかり。そんな時出会った欠けた処のない完全者にそそのかされ自ら転がり始めるが!?
 頑張れ欠片! 負けるなビッグ・オー!!
 
 

感想:  「ぼくを探しに」の捨てられたカケラの方を主人公にしたお話でした。
 あとがきで訳者はカケラの方が男性で掛けた部分を持つ方が女性だとの見解を持っている。ってゆうか「当然思いつく」のがこれだと言っているけれど、それは「成り成りて成り合わざる処一処在り。成り成りて余れる処一処在り。」的な連想で、お話の流れからすると逆だと思うのは私だけだろうか。
 それはともかく「ぼくを探しに」では一人で転がる事になる結末が、続編ではそれぞれ完全な形になって並んで転がるラストに成っているところにハッピーエンドのようなものを感じたのだが、訳者は大きい小さいを問題にしているらしい。ふとSMAPの「世界で一つだけの花」を思い出してしまった。大小はそんなに関係ない気がする。それよりも作者が思い描いている「一緒に転がる」ってどういう事なんだろうか。