孔子
著者:井上靖
出版社:新潮社
413頁
読了日:2006年06月29日
吾れ已(や)んぬるかな!
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内容: | 孔子没後約30年。孔子の残した詞(ことば)を集め研究するグループが、孔子と高弟たちと共に旅をし、孔子の最後を看取った世話人の元を訪れる!! あれらの詞は本当に孔子の残した言葉だったのか!? 頑張れ孔子! 負けるな生き証人!! |
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感想: | 「子曰く、」の孔子の詞は数々あるようですが、弟子や側近が直接書き残したものではなく伝聞が多い様でした。その真偽を確かめまたその意味を質し新しい詞を集めようと、孔子研究会の人たちが集まって「そんな詞を孔子が口にするはずがない」とか「いかにも孔子らしい立派な詞だ」とか、ほとんど狂信者たちの集まりっぽいですが、そう思うのは私が孔子をよく知らないからで、私だって好きな作家の文章なら著者名を見ずに読んでも「いかにもアノ作家が書きそうだ」とか思うくらいなので、研究している人たちならきっと、脈絡のない短い詞でも判るのでしょう。それはそうと、孔子門弟たちを孔門って呼ぶのはいかがなものか。 |