弥勒
著者:稲垣足穂
出版社:河出書房新社/河出文庫
296頁
読了日:2007年03月22日
何事でも快適な気持ちになったりしたらお終いです
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内容: | 小説だかエッセイだか判別できない「美しき穉(いとけな)き婦人に始まる」「地球」「愚かなる母の記」「横寺日記」「幼きイエズスの春に」「白昼見」「弥勒」の7編を収録!! なぜ彼は働きもせず拾いタバコをするのか!? 頑張れ断食! 負けるな芸術!! |
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感想: | 谷山浩子さんの音楽プロデューサー石井AQさんが大好きだとどこかで読んだ気がする「弥勒」です。他6篇は今ひとつ私は好きではなかったのですが「弥勒」はそこはかとなく面白かったです。さすが20年かけて書いただけのことはある感じです。ってゆうか他のもほとんど同じ話しやん。と思いつつも古今亭志ん生の名言「貧乏はするもんじゃねぇ、味わうもんだ」を思い出させる感じで、突然Saintを大悟する(って言い方は正しいのか)などとは関係なくタルホはきっと貧乏時代を楽しんでいたような気がしてならなかったのでした。 |